先日、フィギュアのザギトワ選手が興味深いことを話されていました。
自分のスケートを動画を撮って見ていますか?というインタビューに対して、
「見て参考にしますが、失敗したシーンだけは絶対に見ません」
「なぜですか?」
「覚えてしまうので」
と話されていました。
これはとってもシンプルながら、大切な在り方です。
脳は、いつも頻繁に見たり考えたりしていることを、再現させる働きをもっているので、
「叶えたい姿」「起きてほしいこと」をいつも記憶させることが重要なのです。
見たり聞いたりした情報は、「海馬」という脳の一部にどんどんと記憶されます。
頻繁に記憶されるとそれに対応する「ネットワーク」もどんどん強化され、
その対象を探し、再現させようと働くのです。
これを脳の毛様体賦活系と言います。
起きて欲しくないことをいつも見たり考えたりしていると、
逆に「脳がその情報を集め、再現させる方向に動いてしまっている」
ということを、ザギトワ選手は心技体で知っているのです。
例えば、ダイエットしたいと思ったら、お腹についた脂肪とにらめっこするよりも、
痩せていた時の写真や、理想の体型の写真を毎日眺めている方が、
はるかに早く痩せることができるのです。